はじめに、放送中、通訳が一部お 聞き苦しいところがあったかと思いますが、
おわびいたします。涙声、というように聞こえたら、気のせいです(笑)
負けたのが悔しかったか らではなく、もっと複雑な感情で、まだうまく整理
できません。ひとつは、「みんな、いいやつだ」ということです。
その前の、放送 には出ていなかった部分で、長谷部くんのインタビューを
オシムさんに訳していたのですが、「このチームで戦えて良かった」という
部分か ら、うるうる来ていたのです。「マコちゃん、そんな好青年みたいな
こと言ってるから、だめなんだよ。かっこよすぎるじゃないか」と。
次 のシーン、みんなが駒野を抱きしめて慰めているのを見たときには、もう
だめでした。
「コマちゃん、両サイドバックが同時にあがってもいいんだよ」
とオシム監督に代わって説明したことも
あったっけ。もう、懐かしい思い出だ。
「デンマーク戦で岡崎が決めたとき、すぐ横にコマちゃんの背中が見えたときは
すごいぞ、コ
マちゃん、と思ったよ。泣くなコマ」といってる自分が……
でも、本番のオシムさんのコメントの時には立ち直って、普通に通訳できていた
の
ですが、オシムさんがあんなことを言うもので、一瞬、つまりました。
「わたしもここに座りながら、一緒に戦っていました」
生
放送ではこう訳しましたが、正確には、次のようにいいました。
「わたしもここに座りながら、現地のかれらの戦いに参加している気持ちでし
た」
まあ、そんなに悪い訳ではないと思います。声が震えたのをのぞけば許容範囲。
(そのためにオシムさん、ブルーのジャケットに
ブルーのネクタイで来たのです)
そのあと、「葬式ではないのだから、もっと明るく」とオシムさんが冗談を言った
のに助けられ、深
呼吸して、すぐに皮肉屋の調子で訳しはじめましたけど。
放送終了後、オシムさんはしばらく立ち上がることができませんでした。
黙っ
たまま、モニターのリプレイなどの映像に見入りつつも、何か遠くを見つめて
いるようでした。「〇〇がこう言っている」とインタビューを訳したり、
こちらが
何か言っても、しばらく問いかけを無視して、フーと深いため息をつくのでした。
そして、ひとこと「シュテータ(残念
だ)!」と。
オシムさんのコメント、またしばらくしたら、まとめてアップしておきます。
きょうはもうだめです。
あ
したはもう少し、元気になると思います。